【ソーラーサーキット住宅の仕組み】

「ソーラーサーキット住宅」は、単なる高気密、高断熱ではなく、開放型の家のよいところも取り入れたものです。人が季節によって衣替えをするように、四季の気候に合わせて、自然を生かしながら、快適な住まいの環境に変えていくことを目指したのです。

そのよさをまとめると、
1.家全体に温度差が少ない

 これまでの住宅は、冷暖房を入れた部屋と、使ってない部屋との温度差が大きかったが、この住宅はそれぞれの部屋はもちろんのこと、台所、浴室、トイレと、温度差が少ないので、気持ちがよく、健康的である。

2.エネルギーを節約できる
 冬場は高気密、高断熱を生かし、夏は、涼しい風を取り入れることで、冷暖房の維持費を少なめに抑えることができる。
3.結露しにくく、丈夫な家
 窓や壁はもちろん、壁の中も通気層があり、結露が起こりにくい造りなので、建物自体の老朽化を防ぐ効果がある。


■外断熱
 これまでのグラスウールにような綿状の断熱材を使わず、板状の断熱材で家全体を外側から隙間なくすっぽりと被っている。
 内断熱工法は、壁の内側に断熱材を押し込めてある。この工法は完璧に防湿するのが難しいため、壁の内側で結露しやすく、しかも、綿状の断熱材は湿気を含みやすい。結露した水が柱などの構造材を腐らせる心配がある。
 外断熱工法は、その点、結露する恐れが少ないので、長持ちする。

■二重通気工法
 断熱材をはさんで内側と外側に通気層がある。
 冬は、屋根の通気口(ダンパー)と、床下の通気口を閉めることで、高気密、高断熱の家になり、屋内からの放熱を防ぎ、室内の保温性を高めている。
 夏は、両方の通気口をあけ、熱気や湿気を排出して、涼しさを得られやすくする。

■計画換気システム
 機械により強制的に各部屋に空気の入れ替えをしている。
 台所、トイレ、洗面所などから、ダクトを通して汚れた空気を集め、ファンで24時間休まず排気している。
 寝室や居間の給気口にはフィルターがついていて、ほこりやゴミが部屋に入りにくい。